マイトレーヤの部屋から

徒然なるままに、気楽な「男おひとりさま」の日常を綴っています。

イタリア旅行を終えて

▶3月15日の午後4時半過ぎに、JL408便で成田まで戻った。前日の昼過ぎにローマのフェミチノ空港からルフトハンザでフランクフルトまで飛んで、そこからJAL便に乗り継いだが、途中の乗り継ぎ時間も含めると、何だかんだで20時間近くかかった計算になる。とにか…

ナポリ最後の日

▶春先のイタリア中部の天候は不順で、晴れていると思うと突然雷雨が襲ってきたり、逆に雨が見るみるうちに上がって、美しい青空が現れたりする。11日の月曜は実質的にナポリの最終日だったが、朝目覚めて部屋のカーテンを開けると、外は雨が降っていた。 ▶昨…

ポンペイの悲劇

▶ポンペイは、ナポリから東南におおよそ25km程離れた所にある街である。西暦79年、ポンペイから10km程離れた所にあるヴェスヴィオ山が突然大爆発を起こした。降下する火山弾や火山灰の下で人々は逃げ惑ったが、その半日近く後に今度は大規模な火砕流が発生し…

ナポリにやって来た!

▶8日は、列車でナポリに行く。午前11時15分にローマのテルミニ駅を出て、12時半にナポリ中央駅に到着した。利用したのはイタリア新幹線で、ローマ・ナポリ間を1時間と少しで移動出来るのでいたって便利である。ちょうど昼時なのでテルミニ駅で旨そうなピザを…

バチカン美術館とは何か

▶先週の木曜日にバチカン美術館に行ってきた。世界中のどのガイドブックを見ても、ローマに行ったら必ず行くべしと書かれているように、この美術館は観光客にとっては必見の場所である。故に混雑することは当然覚悟の上である。ところで何が必見かと言えば、…

アッピア街道を歩く

▶古代ローマを一言で表現するとしたら、最も相応しい言葉は「全ての道は、ローマに通ず」ではないだろうか。紀元2世紀のハドリアヌス帝の治世の頃には、北はイギリス、東は中東メソポタミア、西はスペイン、南はアフリカのサハラ砂漠以北まで、ローマはその…

フォロ・ロマーノ

▶イタリア半島の文明史は良くは知らないが、歴史に最初に登場するのはエトルリア人のようである。当時のエトルリア人の土木建築の技術レベルは高く、その後に続くローマ文明の多くはエトルリアの影響を大きく受けている。ちなみに、バチカン美術館には、エト…

コロッセオ

▶ローマに来ていると、時差が原因か年齢のなせる業かは知らぬが、夜中の3時頃に目が覚めてしまい、その後は寝付けない。もっとも近くのリストランテで午後6時頃に夕食を取ってしまうと、疲れと酒のせいですぐに眠たくなる。そして午後9時にはベッドに入って…

バチカンからトレビの泉ヘ

▶ローマ3日目の火曜日は、ローマ・カトリックの総本山であるサン・ピエトロ大聖堂の訪問から始まった。本来は月曜に行く予定だったことは既に書いた通り。ここは宿泊しているアパートから2km程の距離なので、日曜の午後一度下見に来ているが、その時は広大な…

パンテオンから真実の口へ

▶ローマに来る前におおよその観光プランは立てては来ているものの、現地の事情でその通りに進まないことは多い。最大の要因は人気が集中するコロッセオやフォロ・ロマーノ、バチカン美術館などの入場に予約が必須だということで、予約がない一見の観光客にと…

ローマの休日が始まった

▶3月3日からローマに来ている。前回ローマに来たのは遥か昔の46年前に遡るが、その時は新婚旅行でパリ経由だった。当時のヨーロッパへの新婚旅行というのは私達の世代ではまだかなり少なかったが、幸いなことに妻が航空会社勤務だったので、社員が結婚する場…

日経平均が最高値を更新

▶日経平均株価が、昨日の終値でとうとう34年前のバブル期の最高値を抜いた。3万9098円だった。本日の日経新聞は、1面のほぼ全てを使ってこの事実を伝えている。実際にバブルを経験した我々の世代の多くは、1989年末に記録したバブル期の最高値3万8915円がい…

再び、マイトレーヤの部屋から

▶今日は令和6年2月19日。朝ベッドの中でラジオをつけると、アナウンサーが本日は二十四節季の雨水にあたる日だと言っていた。2月4日の立春からしばらくたち、これからは山に降る雪も次第に雨に変わっていく季節になっていくらしい。そういえばここのところ妙…

令和のジイサン・バアサンの新年会

▶先週は共稼ぎをしている長女の家の孫二人が熱を出したので、月曜の朝から私が急遽子守りに駆り出されることになった。専業主婦が当たり前だった時代は、孫が熱を出したくらいで祖父母が駆けつけるなどということは無かったハズだが、最近ではそうも言ってい…

角換わり新定跡の出現か?

▶2月4日の立春の日曜日、将棋ファンとしては見逃すことのできない対局が2局あった。一つは富山県魚津市で開催された第49期棋王戦の5番勝負第1局で、藤井聡汰棋王(八冠)に伊藤匠七段が挑戦するものである。そして4日の注目のもう一局は、毎週日曜日に放送…

令和6年能登半島地震に思う

▶2011年3月11日に起きた東日本大震災の対応で、ひと月ほど気忙しい日々が続いたが、それも一段落したその年の5月の連休に、妻を伴いクルマで北陸旅行に行った。当時、五木寛之の「百寺巡礼・北陸編」を読み終わったところだったので、そこに紹介されている十…

令和のベトナム出張あれこれ

▶先週はベトナムのホーチミン市に行ってましたと書くと、観光旅行ですかと言われそうだが、実は仕事がらみの海外出張です。私が一昨年から関係している会社は、建設基礎杭を製造・施工する会社であり、海外にも事業展開している。ベトナムでは現地資本と共同…

人生の下り坂、林住期を生きる

▶今年の正月に古希を迎えた。思えば遠くに来たものだとの実感がある。10年前に還暦を迎えた時は、現役でバリバリ仕事をしていた時期だったので、ことさら自分の年齢を意識することなどなかったし、まだまだ充実した上り坂がこれからも続くことに疑いを持つこ…

戦争と地震と航空機事故で明けた令和6年

▶令和6年の年明けから、大規模な地震災害と航空機事故が相次いでいる。日本に一体何が起こっているのか。 ▶長かったコロナ禍も昨年中にはようやく終息し、今年は久しぶりに明るい年明けとなるはずだった。我が家では大晦日に長女一家がやって来てそのまま越…

今年の飲み会は何回くらい?

▶12月は慌ただしい。年末・年始に向けて、やらなければならない雑事が控えているにもかかわらず、当然のことのように忘年会という名の飲み会が入ってくる。これとは別に、行きつけの居酒屋には週末ごとに顔を出しているので、改めて数えてみたら、何とこの師…

當麻寺に行く(奈良編その5)

▶當麻寺と書いて「たいまでら」と読む。當は当の旧字だ。この寺も秋篠寺と同じく五木寛之の「百寺巡礼(奈良編)」に書かれていたので、いつかは行ってみたいと思っていた。一方この寺には妙な縁があって、以前勤めていた会社のT君と酒を呑んでいた際、私が…

西ノ京を歩く(奈良編その4)

▶世の中何となく分かったような気になっているが、よくよく調べてみると自らの知識が実は間違いだったと気づくことが多い。先日奈良に行った際に、駅前の観光案内所でもらった奈良県の全県観光ガイドマップを見ていたら、南北に長いマップの一番北のはずれの…

信貴山そして竜田川の紅葉を見る(奈良編その3)

▶先日行った奈良の旅のつづき。2日目の午前中は斑鳩の法隆寺と中宮寺を巡ったことは既に書いた。中宮寺から法隆寺駅まで徒歩で戻る途中、地図を片手のシルバー女性から中宮寺までの道を聞かれた。駅からまず法隆寺ではなく尼寺の中宮寺に向かうというのが一…

法隆寺から中宮寺へ(奈良編その2)

▶奈良に来ると必ず訪れるのが斑鳩の法隆寺。このブログの壁紙にも使わせていただいているように、私にとっては特別な寺でもある。初めてこの寺を訪れたのは高校2年の秋の修学旅行の時のはずだが、残念なことに記憶らしい記憶は全く残っていない。それから約5…

古寺巡礼と古仏に逢う楽しみ(奈良編その1)

▶前回のブログにも書いたとおり、今週11月28日から12月1日まで奈良に遊んだ。今年の奈良もようやく初冬の季節となり、紅葉はまだ十分に残っていたが、秋の人波は遠のいて、いわゆる観光シーズンは終わったようだった。それでも興福寺参道の猿沢の池近くの草…

奈良にでも行ってこようか!

▶ここ十数年、春の花見と秋の紅葉狩りは欠かしたことがない。会社勤めをしていたころから、春はまず花見の日程を決めてからその他の予定を入れるようにしてきたし、秋にはクルマかバイクで奥利根や南東北近辺の紅葉狩りを泊りがけで出かけるのが定番だった。…

東京国立博物館やまと絵特別展に行く

▶16日は、以前から行きたかった上野の東京国立博物館の特別展「やまと絵」に行ってきた。たまたま夕方から東京で飲み会の予定があり、どうせなら日中の空いた時間を利用して東博(トーハク)に行くのもありかなと思い、出かけていくことにした。上野には昼頃…

四天王寺と難波宮

▶日本の都、すなわち天皇の御在所があった地は、これまで幾度も変遷を繰り返してきている。極めて大雑把に言えば、奈良と京都ということになるが、実は大阪や滋賀にも都があったことがある。滋賀の都というのは近江大津京のことで、天智天皇が667年に飛鳥の…

21番八溝山日輪寺へ行く

▶10月中にバイクで2回目の坂東三十三観音巡りでもしようかと思っていたが、中旬に思いもかけずにコロナ感染してしまい、10日間は外出を控えて家で自粛せざるを得なくなった。その後も軽い咳が続いたので、なかなかバイクで外出する気になれない。バイクでは…

増加する熊被害の背後にあるもの

▶最近よく耳にするのが、人が熊に襲われる被害である。登山者や山にキノコ採りに出かけた人が熊に遭遇して、突然噛みつかれたといった話は昔からあったが、最近は被害にあう場所が、人里や住宅地にまで拡大してきているというから異様である。このように熊が…