マイトレーヤの部屋から

徒然なるままに、気楽な「男おひとりさま」の日常を綴っています。

読書

男おひとりさまの読書

▶私のようなリタイアした一人暮らしの者にとっては、一人でいる時間をどのように過ごすのかというのは、大きな課題である。私の場合、たまたまリタイア生活と妻が亡くなったことによる突然の一人暮らしがほぼ同時期に始まったので、最初の頃はこの問題に悩ま…

人間の意識は幻想か・・・受動意識仮説・・・

▶幼い頃から、昆虫には意識はないのに(※本当かどうかは別にして)、なぜ人間には意識というものがあるのだろうかと不思議に思っていた。少し長ずると今度は、私が自分であるということは自明の理として分かるのだが・・・だって、今こうして考えている私は…

雨の日に津田左右吉を読む

▶日曜日は朝から雨模様で、テレビでは本州南岸に低気圧が通過する影響で、夜から関東地方では雪が降るだろうと言っていた。先日降った雪が日陰ではまだ残っているというのに、また雪が降るのかよと思いつつ、昼食と夕食の食材を調達する必要があるので、雨が…

今日は何の日・・・八甲田山の悲劇

▶昨夜は夕食前に風呂に入ってしっかり汗をかいたので、朝までよく眠れた。先週金曜日に3回目のワクチン接種をしたが、この副反応のため、ここ2日間は肩の痛みと全身の倦怠感に悩まされたが、それも解消し、今朝目覚めた時は気分がよかった。おもむろにベッ…

読書と映画鑑賞の後の火事騒ぎ

▶19日は、午前中に友人から借りていた弘中惇一郎「生涯弁護人(事件ファイルⅠ)」を読み上げた。弘中氏は、カルロス・ゴーンの主任弁護人となった弁護士で、テレビにもよく映っていたので顔を見れば思い出す人も多いだろう。私は、弘中氏のことは殆ど知らな…

吉村昭「関東大震災」の恐怖と教訓

▶本箱を整理する。昔読んだはずだが、中身が思い出せない本が沢山ある。吉村昭「関東大震災」もその一つだ。ページを開くと、既にして周辺部分に焼けが入っており、一体いつ読んだのかも思い出せないが、奥付を見ると第14刷が1990年に出ているので、それ以降…

シルクロードと「敦煌」

▶昭和34年、作家の井上靖は小説「敦煌」を発表した。昭和34年と言えば、今から60年以上も前の話になるので、この発表自体が既に歴史の一部となっているようなものだが、私はこの本を学生時代に文庫本で読んだ。その本は長らく私の前橋の実家に置いてあったが…

「シルクロード物語」を聴講する

▶昨年の6月から、月に一度、NHK文化センター主催の「シルクロード物語」という講座に通い始めた。この講座の初講は一昨年のことのようなので、私は途中から参加したことになる。内容は、東洋文庫の「法顕伝・宋雲行紀」(長沢和俊 訳注)を参考にしながら、…

突然の妻の死とそれから

▶手元に一枚の写真がある。満開の桜の木の下で、車椅子に乗った義母と妻が幸せそうな笑顔で写っている。90歳を超えた義母は、数年前から足腰が不自由になってしまい、何年か前に横浜にある老人介護施設に入所した。写真は3年前のある暖かい春の日に、妻が義…

50年ぶりに川端康成の「山の音」を読む

▶朝から今にも雪となりそうな気配で小雨が降っている。こういう日はどこにも出かけずに読書でもして過ごすしかないかと思ったが、意を決して駅前に散髪に行くことにした。9時過ぎに散髪屋に行くと一番乗りだったので、すぐやってもらえたのはありがたい。鏡…