マイトレーヤの部屋から

徒然なるままに、気楽な60代「男おひとりさま」の日常を綴っています。

「風呂の日」に近くの温泉銭湯に行く


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▶近くに温泉が出るスーパー銭湯があり、月に4~5回は通っている。ここは、我が家から車で5分程度で行けるのが便利で、温泉の泉質と湯量もなかなかのものだから、個人的には大変気に入っている。1500メートルの地下から汲み上げた紅茶色の源泉は、加温されて一部は掛け流し浴槽に注がれ、また一部は循環して広い露天風呂に使用されている。泉質は塩化物強塩泉で、口に入れると大変塩辛いが、よく温まる。湯量も比較的豊富なので、千葉の都市部にあっては貴重な温泉施設の一つとなっている。

▶かつてはここも含めて、家から車で10分圏内に4軒のスーパー銭湯があったが、そのうち2軒はすで廃業してしまっており、この業界もなかなか競争が激しいものがある。私としては、この銭湯が便利で好きなので、今も応援の意味もあってせっせと通っている。

▶妻が元気な時は、妻と一緒によく行った。だいたいが休みの日の午後4時過ぎくらいに行くのであるが、施設に入って男湯と女湯に分かれるところで、風呂から出る時間の約束をする。待ち合わせの時間丁度に私が男湯からホールに出て行くと、既に上気した顔の妻が、椅子に腰かけて飲み物を飲みながら私を待っているというのが定番だった。妻が亡くなった直後は、さすがにここに行く気力が出なかったが、ある日意を決してここに行った。待ち合わせをする必要もなく一人で風呂に入って一人で風呂から出てきたが、そこに妻が待っていてくれるのではないかと思わず目で探してしまう自分に気が付き、それが我ながら哀れに思えてしまい、それからしばらくは、そこに行くことができなかった。しかし、それも次第に慣れるようになった。

▶私の場合、ここに行く時のルーティーンはだいたい決まっていて、浴室に入るとまず、内風呂の炭酸風呂に10分浸かり、その後おもむろに露天風呂に出ていくのだが、そこにある壺湯(ここも温泉)が空いているときはまず壺湯につかる。実は、この壺湯につかりながら前方に広がった空を飽かず眺めるのが、私のささやかな楽しみなのだ。

▶晴れていると、雲の間に時々旅客機が飛んでいくのが見える。飛行方向から想像するに、成田便ではなく羽田便ではないかと思われるが、それでも、どこに向かって飛んでいるのだろうかと一人空想する。今こうしてあの飛行機に乗っている人は、一体どんな人で、どんな人生を送っているのだろうかなどと、どうでもよいことを考えるのである。私も現役で仕事をしていたころは、国際線の利用がメインだったが、よく飛行機に乗った。乗ると当時は本当にワクワクしたものだ。プライベートでも妻とよく飛行機に乗ったが、そういえば新婚旅行は、羽田発の夜行便でアンカレッジ経由でヨーロッパに行ったよなあ・・・などと過ぎ去りし日々を懐かしく思い出すのである。

▶その飛行機は、昨年からコロナの影響で飛んでいる数が激減した。一昨年までは、夕方の空に殆ど5分おきくらいで飛行機が目撃できたが、今では風呂に入って空を眺めても、せいぜい一機見ることができるかどうかである。早くコロナが終息して、また飛行機が頻繁に飛ぶ姿を見てみたいと切に思う。

▶さて、この銭湯では、毎月26日を「風呂の日」と称して、入浴回数券を割引で販売している。私はこの銭湯のフリークエントの利用者だから、この回数券を購入して通っているが、先日、2月26日をもって回数券の販売を終了するとの告示が張り出されているのを見つけた。値上げを意図して回数券の販売を中止したということでもなさそうなので、私にはその理由がよく分からなかったが、この銭湯が廃業されてしまっては大変なので、とにかく回数券販売の最終日である2月26日は、応援団の私を含めてかなり多くの人が、回数券を買いにこの銭湯を訪れたのであった。