マイトレーヤの部屋から

徒然なるままに、気楽な「男おひとりさま」の日常を綴っています。

四国遍路日記(2の3)

▶今日は水曜日。しかし遍路に出ていると曜日の感覚が全く消える。宿舎に入ると、皆さん争うように風呂に入って汚れ物の洗濯と乾燥を済ませる。その後、6時前から食堂に集合して夕食となるのだが、知っている顔もあれば初顔の人もいる。テレビは全く見ずに話題は遍路の情報交換ばかりだから、今日が何曜日だなんて全く意識に上らない。私と言えば、適当に話を切り上げて、部屋に戻って足裏の手入れを済ませると、後はこのブログをスマホで書くのが日課となる。

▶昨日までで徳島県の山間部にある札所は全て巡り終わったので、今日からは海岸まで出て、そこから室戸岬方面の寺院を巡ることになる。本日の最終目標は薬王寺だ。宿の手配は前々日までに済ませるのを原則としているが、薬王寺周辺の予約は手間取り、結局外人さんも泊まるゲストハウスになった。まあ、これも経験でしょうか・・・仕方ない。

▶途中の歩きで面白かったのは、昔の阿波と土佐を繋ぐ古道「土佐街道」を歩いたこと。この道は誰あろう、あの坂本竜馬が土佐を脱藩した時に土佐から阿波に抜けた道だ。所々
かなり荒れ果てた道なのだが、司馬遼太郎の「竜馬がゆく」を読んだ時の気持ちが甦る。だって、この道を実際に竜馬が歩いたんだぜ・・。
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途中、太平洋が見渡せる絶景ポイントがあったのだが、果たして竜馬はこの景色を目にしたのだろうか。
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土佐街道を降りて更に歩くと、とうとう海岸に出た。田井ノ浜だ。ここからは、基本的に海岸に沿って県道25号線を歩き薬王寺を目指す。歩いているとやたらに「揺れたら逃げろ、高台へ」の看板が目立つようになる。そうなのです、ここは南海地震が想定される中心地域なのです。ああ、今地震がきたら助からないだろうと思いながら歩く。不思議な道路標識もあった。
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▶海岸沿いを歩き、歩きしながら、途中で写真を撮る。これでは観光旅行と同じだと思いながら、まあ、それも遍路旅の楽しみの一つなんだから・・・仕方ない。午後2時過ぎにに23番札所の薬王寺に到着した。予定していたよりはだいぶ早い。しかし、この薬王寺という寺はとんでもなく立派な寺で、宿に着いてから少しネットで調べようとも思ったが、さすがに疲れたのでやめた。今日はゲストハウスなので、夕食はなく、ろくな風呂もない。それなら寺の宿坊に付属した?薬王寺温泉にでも浸かって、疲れを癒そうということで、宿に到着後に再び薬王寺に向かったが、これは結果的に大正解だった。
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