マイトレーヤの部屋から

徒然なるままに、気楽な「男おひとりさま」の日常を綴っています。

四国遍路日記(2の6)

▶本日とうとう室戸岬に到着した。徳島駅前から出発して、約150㎞の道のりを、実質6日で踏破したことになる。天気にも恵まれ、正午前に岬の頂上近くに立った。室戸岬灯台から太平洋を眺めた時の気分は最高だった。

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灯台に行く前に近くの24番札所の最御崎寺を巡拝するのは遍路として当然のたしなみだ。この寺の名前は「ほつみさきじ」と云うのだが、なかなか覚えられないのが難点の寺だ。参詣と納経を済ませて納経所で御朱印をもらってから、住職とおぼしき人に灯台の行き方を聞いた。通常の道は路肩崩壊で通行止めとなっており、急坂の遍路道の途中から灯台方面への迂回路があったのを思いだしたからだ。

▶その時の住職の答えがふるっている。「なんか道が崩れているらしいが、わしは灯台には一度も行ったことがないから、よく分からん。だってあんた、こんな近くに住んでいる人間が、わざわざ灯台なんか行く必要があると思うか。」あまりに鋭いツッコミに、私は思わず笑ってしまった。

室戸岬の下には空海が籠って修行したと言われる御蔵洞(みくろど)という旧跡もある。こちらは、内部崩壊の危険があるから見学禁止だと近くのホテルの従業員とおぼしき人に聞いていたのだが、何のことはない、洞窟の中をしっかり見学できた。
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▶おどろおどろしい暗闇の中に、祭壇が鎮座しているが、当然後世の作だろう。しかし、空海の雰囲気は感じられた。遍路から戻ったら、空海のことをもう少し勉強してみようという気になる。

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▶午後3時に本日の目的地の26番札所金剛頂寺に到着。名前の如く、こちらの寺も海を見下ろせる山の頂上にある。本日は、この寺の宿坊泊まりで、海を見ながらこのブログを書いている。
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