マイトレーヤの部屋から

徒然なるままに、気楽な「男おひとりさま」の日常を綴っています。

11月22日と23日の出来事


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▶先週の火曜日の夜に、高知空港から家に戻った。四国遍路の第二ステージが終わったが、足の指の爪が半分ほど内出血で黒くなってしまった。履いていたトレッキングシューズのサイズが小さすぎたようだ。通常の靴より0.5㎝大きいサイズなのだが、厚手の靴下をはくと丁度ピッタリで、これでは実は小さすぎるということを知った。遍路のベテランの人からのアドバイスでは、プラス1~1.5㎝は必要とのことで、それなら靴を買い替える必要がありそうだ。

▶その後は、一週間ほど家でボーっとしていた。22日はホームコースでゴルフの予定を入れていたが、天気予報によると当日は低気圧の接近で風雨が強まるとのことなので、友人達と相談して、ゴルフは中止し、代わりに東京駅近辺で食事でもしようかということになった。友人達は東京西部に住んでいるが、私が千葉在住なので、東京駅近辺が集まるのに都合がいい。

▶夕方5時に丸の内北口に集まったが、既に雨が降っているので、外の店を探すのはやめて、八重洲の地下街の居酒屋に入った。東京では、直近一週間のコロナ感染者数が17人程度と激減しており、表向きはコロナが終息した感はあるものの、油断はできない。しかし何故こんなに感染者数が少ないかについては、専門家も分からず、結局これも感染症の不思議の一つだろう、などと言いながら酒を呑んだ。

▶7時半頃にその店を切り上げて、店の外に出た。一人はその足で帰ったが、私も含めた残り3人が、もう少し飲もうということになって、3人でやはり地下街のビストロに入った。ここも1時間程で切り上げて、東京駅で散会した。私は9時丁度の総武快速線佐倉行きに乗車したが、この電車は比較的空いていて、ゆっくり座ることができたのは幸運だった。座席の前の通路に立っている人も殆どいない。

▶事件が起きたのは電車が市川駅に到着する直前だった。私の前に座っていた若い男性が、突然わたしの座っている足元に倒れこんできた。周囲の人が驚いて立ち上がる。見ると既に意識を失っているようで、しかも身体をエビ反りにして痙攣している。私は、彼の頭を左手で抱えて、意識があるかどうかを確認する。誰かが非常停止ボタンを押すと同時くらいに電車は市川駅に滑り込んで停車した。

▶ブザーが鳴り響く中、社内は騒然とした雰囲気になった。私は、この男性を見て、かつて似たような状況に遭遇したことを思い出した。それは昔住んでいた町のパチンコ屋さんの前を妻と車で通りかかった時、パチンコ屋から出てきた人が、突然昏倒したのだ。その時の状況と今回の状況が酷似していた。そこで私は、この人はおそらく「てんかん」の発作を起こしていると思うので、命に関わるような心配はないと思う、と言って周囲を落ち着かせた。

▶私が、その人の頭を抱えて落ち着かせていると、駅員さんが担架を抱えて飛び込んできた。周囲の人と協力して、その人を素早く担架に乗せて、電車の外に運び出す。電車は市川駅で数分停車したが、その人が階下に運ばれていくのと同じくらいのタイミングで扉を閉めて運行を再開した。私は、今起こったことに対し少し胸が躍ったが、自分が比較的冷静に対処できたことを確認して、心を落ち着かせるために目を閉じた。電車が千葉に到着して多くの乗客が降りて行く中で、一人の初老の紳士がわざわざ私のところに来て、「お疲れさまでした」と声をかけてくれたのは嬉しかった。

▶その日私は都賀駅で下車して、家に戻った。友人達との会食は楽しかったし、その後起こった事件も、大したことはなかったようだしと、やれやれと思いながらパジャマに着替えながら衣服の整理をしている時、スマホがないことに気が付いた。無意識にどこかに置いたのかと家の中を探し回ったが、ない。時刻は10時を既に回っていたので、とりあえず捜索は明日にしようと思ってベッドに入った。

▶明けて23日。朝からスマホを探したが見つからない。やはりどこかに置き忘れたのではないかと、昨日の余韻が残る頭で考えた。一軒目は自分が支払い担当で、その時、割り勘にするのでスマホを使ったことを思い出した。おそらくその時テーブルに置き忘れたのだろうと思い、早速その店に電話するが、朝まだ早いので担当者が出勤していないため分からないという。午前10時半に折り返し店から電話があった。見つかったという電話かと思ったら意に反して、スマホはありませんとのこと。さて困った。

▶友人に電話をしようにも、電話番号が分からない。昔の年賀状を引っ張り出だして友人の自宅の電話を探し出して、ようやく友人と話をする。二軒目のお店は、その友人が領収書をもっていたので、そこの番号に早速電話した。しかし、その店にもスマホはなかった。ここに至って、私は電車の中でスマホを紛失したのではないかと思い出した。

▶JRの忘れ物センターを探し出して電話をする。乗っていた電車や駅の遺失物を調べてもらったが、現在のところ該当するスマホは届けられていないという。しかし、もう少し後でもう一度確認するようにアドバイスされた。また、警察にも届けるようにということなので、近くの交番まで行って、遺失物の届けを済ませた。

▶午後、家に戻ってから、パソコンでスマホを紛失した時のことを調べていると、アンドロイドで「スマホを探す」というアプリがあることが分かる。これを使ってスマホの位置情報がとれるかもしれない。とうことで悪戦苦闘しながら、パソコンをいじっていると、最後になって、地図上に私のスマホの位置情報が示された。それは市川駅から少し離れた住宅街で、しかも最終確認時刻は昨日の9時31分と表示されている。

▶残念ながら、それ以降のスマホの足取りは掴めない。まだその住宅街にあるのかどうかも分からない。仮に分かったとしても、住宅の中に置かれた電源が切れたスマホを回収することは、まず不可能だろう。しかし、電車の中でスマホを紛失したことはこれで分かった。おそらく、昨日の事件があったときに、スマホを紛失したのだろうと思った。

▶その日の午後は、通信会社に利用停止の連絡をして、さしあたって私の子供達や友人達に、しばらくスマホで通信はできない旨を伝える準備を始めた。夕方5時過ぎ、スマホの位置情報のことも含めて、もう一度JRの忘れ物センターに電話をかけて確かめる。電話口でしばらく待っていると、似たようなスマホが昨晩拾得されて四街道駅に保管されているので、行って確かめられたどうかとアドバイスされた。待ち受け画面の表示の届けが私のスマホと違うような気がするが、メーカー名、黒色、透明ケースとも一致するので、もしやと思い四街道駅に行くことにした。

四街道駅の事務室で聞くと、確かにスマホは届けられているが、あなたのものかどうか確かめるので云々と言うので、とにかくスマホを出してもらって、指紋認証で起動すれば私のスマホなので、早く実物を出して欲しいと頼んだ。出てきたスマホは、見たとたん、私のスマホだった。ああ、助かった。指紋認証すると、すぐ起動した。スマホの中身にも全く異常がなかったのは、良かった。なぜ四街道駅の構内で私のスマホが拾得されたのかは不明だが、まあ、それについてとやかく詮索しても始まらない、ということで、駅には礼を言って家までもどった・・・。

▶しかし、23日の出来事は、これで終わりではなかった。実はと言って、ここで続けたいところだが、その内容があまりにも驚愕的かつアホらしくて(※私自身のことです)、とてもこの場で書くことはできない。しかもその事件には重大な伏線があるのだが、それも含めて、またいつか話せる時が来たら話すことにしましょう・・・おしまい。