マイトレーヤの部屋から

徒然なるままに、気楽な「男おひとりさま」の日常を綴っています。

四国遍路日記(3ー4)

▶今日は月曜日。遍路に来ていると、曜日の感覚がなくなることは以前にも書いた。宿でテレビを見ることは殆んどないので・・だいたい面白い番組が少ないしね・・・浮き世のゴタゴタから離れることができるのがいい。それでもロッテの佐々木投手の完全試合の達成と13連続三振奪取のニュースには釘づけとなった。これは快挙だ。

▶遍路に来て必ずすることの一つに、足裏の手入れがあるが、実を言うと、今回はそれが大いに軽減されている。ナント3日間歩いてもマメが一つもできていない。前回までは、歩き始めてすぐにマメが潰れて大変だったし、足指の爪も、内出血で殆んど黒くなってしまっていた。そこで先月に津田沼のアウトドア専門店でシューズを購入し直したのが、今回大いに効を奏しているようだ。

▶購入に際しては、店員さんに入念にフィッティングしてもらい、履く時のコツも教えてもらった。価格も当然高いのだが、それだけの価値があることが今回よく分かった。靴下も中厚手のウール製のモノに変えたが、こちらも圧倒的に具合がいい。汗をかいても蒸れないから、足裏もふやけない。

▶ホテルの朝食が7時開始なので、出発時刻は7時半となった。体調も十分なので足取りは軽い。50分歩いて本日最初の登りに入った。車はトンネルを通るが、歩き遍路はトンネルの上を越える。

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この峠は塚地峠と言って昔からの遍路道で、道沿いの所々に行き倒れた旅人(遍路)の墓が建っている。四国は死国だと言ったのは、確か坂東眞砂子だったか。

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峠を降りた所に、安政の大地震(1854年)の時の津波被害を伝える石碑があった。この国では、地震も身近なのだ。津波のことは昨日も書いた。

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▶峠を越えると海が目の前だ。目指す36番青龍寺は海にかかった宇佐大橋を渡った先にある。写真は橋に向かって歩いているところ。
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橋を超えてから、青龍寺に通ずる峠越えの遍路道をわざわざ歩いた。地元の人に聞いたら、峠越えの旧道を歩く人は少ないらしい。

▶36番青龍寺は名前だけが立派な寺だ。本堂は石段を相当登った上にあるが、境内には腰をおろすベンチが一つもない。参詣を済ませて御朱印をもらおうとしたが、納経所が見つからない。納経所は石段下の土産物屋の中にあった。これは珍しいが、簡単に言うと気がきかない印象の寺ということです。
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▶ちょうど昼時だったが、腰を下ろして持参の軽食を食べることができず、そのまま出発した。いきなり急登の山道で(しかもこの道は、青龍寺の奥之院に通ずる道だ)、道は荒れている。下りだと道迷いしそうだが、上りだったのでまだよかった。20分ほどで横浪スカイラインという名の自動車道路に出て、あとはアップダウンのキツイ道を西に向かってひたすら歩いた。

▶途中、道端に腰を下ろして昼飯を食べる。少し惨めな気分で通り過ぎる車を見ていたが、スカイラインは、やはり歩くよりバイクで走った方が似合う。それでも頑張って予定よりやや早く民宿に到着した。泊まり客は私一人だけだったが、私の母親くらいの年齢のおかみさんが、温かく迎えてくれた。