マイトレーヤの部屋から

徒然なるままに、気楽な「男おひとりさま」の日常を綴っています。

四国遍路日記(3ー5)

▶36番青龍寺と37番岩本寺との距離が60㎞近く離れているので、今日は終日歩いただけに終わった。予約してある宿の関係で、当初の予定では18㎞程度の軽めの行程のはずだったが、結果的には25㎞以上は歩くことになった。詳しくは後で述べる。

▶昨晩泊まった宿が「民宿みっちゃん」だったことは既に書いたが、今朝は民宿からスカイラインが通る尾根の道に出るまで「みっちゃん」が車で送ってくれた。それもマニュアル車でだ。これで歩きの時間が30分は節約された勘定になる。

▶その後は、朝の太平洋を左側に見ながら、引き続き横浪スカイラインを歩く。天気は一時雨を覚悟していたが、薄曇りで雨の心配はなさそうだ。時おり車が通るが、いたって静かで、あちこちからウグイスのさえずりが聞こえる。木々の間から見下ろせる崖下には、打ち寄せる波が見える。朝の歩行は気分がいい。

▶しばらく歩くと、武市半平太(瑞山)の銅像の標識が見えてきた。先日、武市の旧家と記念館に寄ったので、ここも銅像を見ておこうと立ち寄った。
f:id:Mitreya:20220412164402j:image

半平太は、高台から太平洋を見下ろすように立っていたが、雰囲気は桂浜の龍馬像にそっくりだ。土佐人の気分が分かるようで面白い。

▶2時間ほど歩いてから、横浪スカイラインには別れを告げて、平地の道に入った。道路脇の遍路休憩所で一休みしてから再び歩き出す。ここで、逆方向から歩いてくる遍路の人に遭遇。逆打ちで回っているというが、順打ちと比べると遍路標識が整備されていないので大変だと言っていた。なぜ逆打ちをしているのかと尋ねたところ、本人にも明確な理由が無いという。不思議な人だ。

▶11時に須崎市に入ったが、このままでは2時間ほどで宿に着いてしまいそうだ。如何にも早いが、これから立ち寄るような所は無い。困ってしまったが、それなら適当にラーメン屋でも探して昼食をとりながら考えることにして、たまたま見つけた店に入った。

▶改めてラーメン屋で地図を見ながら考えると、一つのアイデアが浮かんだ。実は明日の行程が長くキツイので心配だったのだが、それなら今日中に行けるところまで足を延ばせばいいではないかと。しかし宿が決まっているので、これが実現できるかどうかは公共交通機関(この場合は土讃線)の時刻次第だ。

▶結局、今夜泊まる宿の近くの安和駅から・・全く偶然に見つけた(単線で、だいたい2時間に一本くらいしか各駅停車が通らないのだから)・・13時19分の下り各駅停車に乗って次の駅まで行き、そこから56号線を歩いて戻ることに決めた。

▶須崎のラーメン屋を12時過ぎに出て、5㎞近くを急いで歩いて何とか安和駅に到着し、予定の列車に乗り込むことができた。
f:id:Mitreya:20220412172148j:image

▶その後は、隣の土佐久礼駅で降りて56号線を7㎞近く歩いて戻った。56号線は途中のトンネルを歩くのが怖かったが、幹線道路にも関わらず、車の往来は極めて少なく、見ての通りトンネルはガラガラだ。
f:id:Mitreya:20220412172613j:image

▶結局、安和駅に戻って近くの宿に入ったのは、午後3時15分だった。時間はつぶせたし、明日の距離は稼げたし、ヤレヤレだが、なんかアホらしくもあるな・・・。