マイトレーヤの部屋から

徒然なるままに、気楽な「男おひとりさま」の日常を綴っています。

四国遍路日記(5ー4)

▶昨日は疲れに加えて、身体の一部に虫に刺されたような痒みと痛みが出現したので、対応に大わらわで、まともにブログを上げる時間が取れなかった。食事も終わり治療も一段落して部屋に敷いてあった布団に倒れ込んだのが午後8時頃で、そのまま眠ってしまったが、次に目を覚ましたのが午後11時半だった。随分と眠った気がした。

▶喉が渇いたので水を飲もうと半身を起すと、身体のあちこちが痛い。一方、千葉を出発する前は風邪気味で心配だったが、こちらはケロリと治ってしまっているから、実に健康的だ。そのまま目を閉じて昨日歩いた行程を思い返しているうちに再び眠り落ちてしまい、次に目を開けたら朝の5時半だった。

▶昨日まで無理したご褒美に、今日は遍路を午前で切り上げ、午後は松山の道後温泉周辺を観光することにする。昨晩泊まった「長珍屋」の目の前にある46番浄瑠璃寺を7時過ぎに参拝したのを皮切りに、松山市内の47番八坂寺、48番西林寺、49番浄土寺、50番繁多寺と近接する寺を次々に回ったが、こうも矢継ぎ早に回ると個々の印象が薄くなるのはやむを得ませんね。
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▶本日最後の石手寺を前にして、正午前に地元のカフェでランチをいただいたが、これが最高だった。店内に流れる昭和の歌謡曲とレトロ感溢れる内装が醸し出す雰囲気が調和してなんとも言えない。もちろん料理内容(ソースカツ)も充実していて、食後のコーヒーも含めて900円は泣けてくる。松山市民がうらやましい。
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▶51番石手寺は、国宝や重文の建物が多い名刹として知られているが、金が回らないのかあちこち壊れていて、全体的に廃れている印象が強いのは残念であった。時刻は午後2時だが本日はこれでおしまい。さあ、これから道後温泉に行くぞ‼️
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名にし負う道後温泉は、石手寺から徒歩15分で到着。あらかじめ調べていたのだが、道後温泉本館は現在大幅リニューアル工事中で、有名な歴史的建造物はサイケな工事用シートで覆われいて見えない。一部のみ営業中だがコロナ影響もあって入場はあらかじめ整理券をもらう必要があるとか。
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▶それを承知で本館前に行く。無事に15時半からの整理券をゲットすることに成功。但し1時間以上も時間があるので、その間に道後温泉の周辺を散策した。伊予鉄道後温泉駅前は、坊っちゃん列車やカラクリ時計が人気で、若い男女で賑わっている。私のような遍路姿は、やや場違いな感じがしないでもない。
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▶時間があるので、市営の正岡子規記念館に入る。ここは時間繋ぎとして立ち寄るのはもったいない内容だった。展示物に引き付けられているうちにあっという間に3時半になってしまった。泣く泣く切り上げて道後温泉に駆けつけると、現在満員なのでもう少しお待ち下さいとのこと。

▶結局10分待って入場。待望の道後温泉の湯は期待に違わぬものだった。玄関を入って階段を下りると脱衣場があるが、要するに銭湯と同じ体裁だ。浴室は想像していたよりは狭い。浴槽は幅7~8m奥行き3m程の大きさで、2箇所の注ぎ口から透明な湯が浴槽に注がれており、源泉掛け流しの弱アルカリ性の湯は新鮮だった。明治の遺構がここにあり。

▶実際に入湯している人は平均すると数名程度で意外に少なく、20分粘ったら、最後は2人だけになってしまった。コロナ対応の入場制限をかけ過ぎている気がするが、結局ゆっくり入れたのだから文句を言う筋合いではない。それにしても、夏目漱石正岡子規、そして秋山真之が入った道後温泉を堪能できたのは収穫だった。

道後温泉を出て10分程歩いて今晩のホテルにチェックイン。早速本日2度目の温泉に入ったが、こちらも空いていて快適だった。遍路の合間に、たまにはこういう贅沢があってもいい。おかげさまで、身体の痛みや強張りは随分と緩和したから、温泉はやはりいいものだ。

▶下の写真は、翌日朝出かける時に通った道後温泉飛鳥の湯のものだが、松山市営にしてはサイケな代物である。
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