マイトレーヤの部屋から

徒然なるままに、気楽な「男おひとりさま」の日常を綴っています。

この名前読めますか

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▶今年の箱根駅伝は、青山学院大学の三連覇で幕を閉じた。レースの帰趨は、往路5区の箱根山登り区間で、青学大の黒田が3分24秒差の5位でタスキを受け継いでから驚異的な区間新の走りで4人をゴボウ抜きにし、往路逆転優勝を遂げた時点でほぼ決まった印象があった。案の定、翌日の復路も青学大は全員が安定した走りで、終わってみれば新記録の完全総合優勝だった。

青学大の1区小笠原陽琉が16位と出遅れたが、2区の飯田翔大が10位、3区の宇田川瞬矢が7位、そして4区平松享祐が5位と順位をあげて5区の黒田朝日につないだのだが・・・とここまで書いてきて、ハテこの名前は一体何と読むのだろうかと首をひねる場面が多かった。皆さんは読めるだろうか。

▶テレビ中継を見ていると、走っている選手の名前が次々に画面表示されるのだが、私にはとても読めない名前がゾロゾロ出てくる。例えば、琉胤、巨翔、月暉、尊、聖琥、温規、龍舞、恭弓、希翁・・・などは教えてもらわないと絶対に読めない。澪那斗、瑠郁、陽叶、涼雅あたりはどうだろうかと書いてきて思わず笑いそうになる。

▶実は、これらの名前をパソコンを使ってここに記そうとしても、なかなか目当ての名前(漢字)が見つからないので苦労する。一字づつ漢字検索を使って拾い出しているが、とてもではないがやっていられない。前出の名前は新聞にあった各大学のメンバー表からピックアップしたものだが、新聞には名前にフリガナがないので、読み方を知るにも方法がない。よって読み方は潔く諦めた。

▶こういった難読の名前を名付けられたご本人は、一体どう思っているのだろうか。昔、自分の子どもが注目されるようにと「悪魔」という名前をつけたバカ親がマスメディアで騒がれたことがあったが、最近の難読名前は漢字の意味そのものは悪くないので、意外とご本人は気に入っているのかも知れない。

▶聞くところによると、こういった難読名前はキラキラネームと呼ばれ、今から20年くらい前から次第に流行(はやり)出したそうだ。どうりで箱根駅伝の選手に難読の名前が多いはずだ。それにしても一読して読み方が分からない名前がこうも氾濫するのは、本人の感じ方は別としても、私としては社会的にみてやや問題が多いと思うのだが、どうだろう。

▶かつて日経新聞は、「読みにくい個性的な男児名」として、偉王(いずき)、光舞(てるま)、煌羅(きら)、空走(あっしゅ)、在音(あると)、航海(せいる)、星桜(しおん)、叶望(かのん)・・・など30個ほどを例に上げて問題提起している。個性の意味を履き違えたトンデモ名前だと私は勝手に思っているが、日経に限らず同じように考える人は多いに違いない。

YouTubeを見ていたら、キラキラネームに関連して「はっぴい」と名付けられた男性が就職活動で書いた履歴書をイタズラと誤解されて迷惑を被った話が紹介されている。どこまで本当の話か分からないのがYouTubeなので、この話が嘘か本当かは判断つきかねるが、大男(びっぐまん)、未知(えっくす)、革命(れぼる)、永久恋愛(えくれあ)、陸海空(まもる)などの名前の存在自体が、嘘のような本当の話だというのだから恐れ入る。

▶こういった難読名の氾濫に、政府もやっと重い腰をあげる。2025年5月26日施行の改正戸籍法で、戸籍の氏名欄にフリガナの記載が義務付けられるようになった。いわゆるキラキラネームの扱いについても、「氏名として用いられる文字の読み方として一般に認められているもの」という制限がつくことになったのは喜ばしいが、遅きに失した感があるのは拭えない。

法務省は漢字の意味と関連性のない読み方は認めていないので、前掲の大男(びっぐまん)以下の名前は今後は認められないことになりそうだ。加えて、差別的・反社会的な読み方や、高(ひくし)など社会を混乱させる読み方も制限されるので、これはこれで結構なことだ。なお、心愛(ここあ)、桜良(さら)、彩夢(ゆめ)などは引き続き認められるということなので、女の子でも(男の子でも)お好きな方はどうぞ。

▶難読名前とは別の問題として、夫婦別姓の議論がある。立憲民主党は、選択的に夫婦別姓ができる制度の導入をはかるべしとの立場で、自民党の一部には賛成する議員もいるようだ。高市総理は、夫婦別姓には選択的であろうがなかろうが反対の立場で、代わりに旧姓使用を法的に認める動きを加速させるつもりと聞く。

▶世界的に見てどうなのかは知らないが、夫婦別姓となると家族の中で姓が分かれることになり、社会的混乱が起こるとまでは言わないが、家族を単位としている日本社会の不安定さが増すことになりはしないかと懸念する。その意味で、夫婦別姓を推し進める立憲民主党の進め方には賛同できない。

▶日本には昔から「どこの馬の骨だか分からない」という表現があり、これはどこの誰だか分からないことをやや差別的に言っている点で問題ありの表現だが、外国人を含め多様化する社会にあっては、誰でもどこの誰だかすぐに分かるというのは、社会の安定を保つためには必要なことである。その意味では夫婦別姓は問題だし、一般人が読むことのできない行き過ぎたキラキラネームも問題だ、と私は思っている。

箱根駅伝を見ながら、そんなことを考えた今年のお正月でした。