マイトレーヤの部屋から

徒然なるままに、気楽な「男おひとりさま」の日常を綴っています。

コロナ終息はいつ来るのか


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▶今月末までとされた新型コロナ対応の緊急事態宣言や蔓延防止措置が、終了する運びとなった。「ヤレヤレこれでひとまずは安堵した」というのが皆等しく思っているところだろう。しかし、これをもってコロナ感染症が終息したとは誰も思っていない。では一体、いつ、どうなったら終息することになるのだろうかと言うと、それに答えてくれる「専門家」はおそらく一人もいないのではないか。その意味では、相変わらずコロナなんて風邪の一種だとうそぶいているブラジルの大統領と、テレビによく出てくる感染症対策の専門家も、私の目にはさして違いがあるようには見えない。

▶日本のコロナ感染者数を見ると、7月中旬から急角度で増加し、8月20日には一日あたりの新規感染者数が25867人を記録した。しかし、不思議なことに、この日を境にして今度は急角度で新規感染者が減り続け、9月27日には1147人まで減少した。グラフを見ると一目瞭然だが、その形は左右対称の釣鐘のような形をしている。試しに、第一波からの状況を見てみると、第三波の形に僅かに違いが見られる(※この時は正月を挟んで検査数に偏りがあった)ほかは、全て同じ正規分布のような釣鐘型グラフを描いている。これは一体どういうことなのだろうか。

感染症の患者数の増減には、多数の要因が関与しているので、正確にその増減の理由を突き止めることは難しいというのが現下の専門家の意見のようだが、これに対して、いつも暴言・失言の多い麻生副総理が、「(コロナ慣れで人流が減っていないのに)感染者数がこれだけ急減して来ているのが一体何故なのか、(今まで言ってきたことが何だったのか、専門家の人達は)説明して欲しい」と発言していたのには、久し振りに「全くそうだよね」と思ってしまった。

▶この間、私もヒマにまかせて、いろいろな感染症関連の本を読んだが、共通して言えるのは、なぜ感染症が発生し拡大していったかについては詳しく分析されているものの、それが何故終息していったのか、その主たる要因は何なのかについては、殆ど何も教えてはくれていないことだ。例えば、歴史に名高い中世ヨーロッパで大流行した黒死病(※ペストと言われている)は、中央アジアの草原地帯で発生し、1347年にクリミア半島を経由してイタリアのシチリアに上陸して、ヨーロッパ中で猖獗をきわめたのち、約3年間で当時の欧州人口の三分の一の犠牲と引き換えに、自然終息した。しかし、その真の終息の原因は分かっていない。

▶20世紀初頭のスペイン・インフルエンザも、全世界で4000万人~5000万人の死者を出して3年間で治まったが、これは人類に集団免疫ができたからだと説明されている。しかし、これは終息したことを集団免疫ができたと言い換えているようなもので、真の説明になっているとはとても思えない。(本当に、いくら調べてもこれ以上の説明はないのです。)

▶日本に初めてペストが持ち込まれたのは1899年の神戸港とされており、その後27年間で2905名が感染し、内2420名が死んでいるが、1927年以降に国内のペスト感染の報告はない。こちらは別段、集団免疫ができた訳ではないだろうが、一般にはネズミの駆除が進み衛生状態が改善したからだと言われている。しかし、私が小さいころには、毎晩家の天井をネズミが駆け回る音を聞きながら寝ていたくらいだから(※しかも、どこの家でも事情は似たようなものだった)これとて信じるに足る理由とはとても思えない。

▶何が言いたいのかというと、要するに感染症が終息する理由なんて、本当のところ誰にも分からないということだ。もちろん、種痘の開発や、抗生物質のような劇的な治療薬の出現が、天然痘結核の流行の終息につながるというようなことはあるだろうが、これはかなり例外的な事例だ。だいたい、殆どの専門家は、病気の原因を突き止めたり、その治療法の開発には心血を注いでも、ある感染症の流行が自然に終息した場合に(※しかも、多くの感染症の場合は、往々にしてそういう結果を辿る)、その真の要因の解明に心血を注ぐような人はまずいないだろう。つまり、最後は全てが推測の世界の話で終わってしまい、これは、現在の新型コロナ感染症においてもあてはまる。残念なことだ。

▶何だか身も蓋もないような話になってきたが、しかし、私が感染症関連の本を読んでいて一つだけこれは真理かもしれないと思ったことがある。それは、「あらゆる感染症の流行は、人類と微生物との棲息状態のバランスの崩れから起こる」という説明だ。中世黒死病の大流行の前には、ヨーロッパの都市人口の急拡大とジンギスカンの大遠征があった。日本に最初に天然痘が流行したのは、大陸方面からの人や文物の往来の急拡大がキッカケとなっている。エイズエボラ出血熱が現れたのは、人類が未踏のアフリカの奥地にまで生息域を広げたからである。

▶新型コロナウィルスが中国由来かどうかは知らないが、現在起きているパンデミックが、ウィルスと人類との共存のバランスが崩れたことによって起きているというのは、けだし当たっているのかも知れない。そうだとすれば、本当の意味での終息は、新しいバランスが構築されるまで待たないといけないことになる。それがいつかは、残念ながら誰にも分からないと言うなら、結局は身も蓋もない話になってしまう、と言うことになるが・・・。