マイトレーヤの部屋から

徒然なるままに、気楽な「男おひとりさま」の日常を綴っています。

とうとうコロナに感染しました!


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▶こういう気楽な生活を続けていると、いずれはこうなると思っていた通りそうなった。遅ればせながら、今週に入って新型コロナに感染したことが判明した。月曜日の昼前に日本橋のデンタルクリニックに行ったついでに、天気も良かったので上野公園を散策した。東京文化会館2階にある精養軒でランチをとった後、ブラブラと公園内を散歩している時に、僅かに体調の変化を感じたのがそもそもの始まりである。大した距離を歩いた訳ではないのに、駅の階段を上るときに身体が重く感じ、喉もいがらっぽい。

▶その晩は早めにベッドに入ったが、翌日未明から37度台の発熱が始まり、倦怠感と喉の痛みが強まってきた。3月にインフルエンザに罹ったときの症状に似ているので、市販の薬を呑んで終日ベッドから出ずにひたすら安静を保っていたが、症状は一向に改善せず、水曜日の午前に以前に世話になった近所のクリニックで検査を受けたところ、コロナ感染が判明した。

▶メインの症状は発熱による倦怠感と喉の痛みのみで、幸いなことに息苦しさなどを伴う肺炎には至っていない模様。血中酸素濃度も97%と平常だった。ドクターと相談のうえ、自分の年齢も考えて、今年緊急承認された塩野義のゾコーバというコロナ新薬を処方してもらい家に戻った。ちなみに、この薬は保険適用後の価格で9000円(7錠分)と高い。指示に従い早速ゾコーバを3錠まとめて服用したところ、その日の晩には体調の悪さはかなり改善されてきた。

▶それから二日経った金曜日には熱は既に平熱に戻っており、僅かに喉の痛みが残っている程度なので順調に回復しているのは間違いなさそうだ。コロナに備えて一応の生活上の準備(食事、水分・栄養補給、一般薬)は整えてあったので、生活をする上での大きな支障は感じずに済んだのは幸いであった。食事は一日一回おかゆを炊いて、海苔や佃煮、梅干し、焼鮭などで適当にとったが、そもそもベッドから起き上がって多少の家事ができる程度に軽症だったのでこの程度で済んだものの、これが3~4日もベッドから起きられない状態が続いたとしたら、SOSを発信せざるを得ないところだった。

▶今回のコロナ感染の際、最もラッキーだったと感じたのが、3月にインフルエンザに罹患した際、近所のクリニックと発熱外来診療を受けるにあたっての予行演習(※これは結構大変だった)を既に終えていることだった。今回は勝手知ったる要領に従い、既に設定済の医院専用LINEを利用したオンライン相談や、その後の医師による対面診療の実施と薬の処方なども、全てが短時間のうちにスムーズに運んだのである。仮に今回が初めての受診だったら、不安と混乱はかなり高かったと思わざるを得ない・・・。

▶我が国における新型コロナ感染症は、本年5月8日から感染症法上の第5類に移行して、インフルエンザなどの感染症疾患と同等の扱いとなっている。以前は毎日にように発表されていた感染者数の推移もメディアから姿を消したので、形の上では事実上の終息宣言となったように捉えられているが、これはゼロコロナを意味するものではなく、今後長きに亘ってWithコロナの時代が続くという当たり前のことを示しているに過ぎない。言葉を変えればコロナと共存する時代に入ったということだ。

▶2019年の秋に中国で始まったとされる今回の新型コロナ感染症は、翌年2月にダイヤモンド・プリンセスに乗って日本に上陸した。3月には突然の学校閉鎖が安倍首相によって宣言され、月末に志村けんさんが亡くなり、4月の初めには全国の主要都府県に緊急事態宣言が発令された。こうして社会の動きは止まり、航空会社の国際線の90%がストップする事態となる。

▶それから3年が経過した。この間日本では8波におよぶコロナ感染者数の増加の波が確認され、これまで約7万5千人が亡くなっている。通常のインフルエンザ死者数が毎年3000人程度(3年で9000人)とすると、コロナによる死者数はこれを大幅に上回っている。一方、WHOによるとこの間全世界では7百万人がコロナで亡くなっており、これは80億人の世界人口の0.09%にあたるが、日本の場合は人口の約0.06%の死者数に止まっている。だが日本社会の高齢化状況を考慮すれば、日本と世界では概ね倍半分の死亡率の差があるとみていい。我々はまず日本に生まれてきたことを素直に喜ぶべきだろう。

▶さらに今般ノーベル医学・生理学賞を受賞したカタリーナ・カリコ氏等によるメッセンジャーRNAを利用したワクチン開発の成果があるが、その効果は、計り知れない。彼女等の活躍がなかったら、今回のパンデミック被害は、更に数倍もの悲劇を生んでいたかも知れない。既に6回もワクチンの世話になっている身としては、この時代に生きたことの有難さを感じざるを得ない。なぜなら100年前のワクチンがなかった時代のスペイン風邪では、同じ3年間で世界で2000万人~4500万人、日本だけで38万人~45万人が亡くなっているからである。

▶3年前にコロナに感染した志村けんさんは肺炎で亡くなり、3年後に感染した私は、6回のワクチンと新薬ゾコーバのおかげで、一人暮らしにもかかわらず発症5日目で風呂に入ってくつろげる状況までに回復した。確かにウィルスの変異による弱毒化が影響しているのは間違いないが、それも人間側の働きかけが影響していないはずはない。3年前と現在では、ことほど左様に状況は変化している。志村けんさんも岡江久美子さんも、3年前でなく現在感染したとするなら、今も生きている可能性は高いのである。

▶久しぶりに風呂に入る前に鏡を覗いたら、左上腕部に絆創膏が貼ってあるのに気が付いた。それは、先週の11日に6回目のワクチンを接種した時に看護師さんに貼ってもらったものだった。今回のワクチン接種と直後のコロナ感染に関係があるのかどうか分からないが、何はともあれ、無事に回復したことを感謝するしかない。とはいえ、しばらくは自重しよう・・・。