マイトレーヤの部屋から

徒然なるままに、気楽な「男おひとりさま」の日常を綴っています。

四国遍路日記(1の5)


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▶相変わらず晴天が続いており、天気に関しては大成功と言っていい遍路旅である。6日朝は鍋岩の宿を仲良くなったYさんと一緒に出て、途中の玉ヶ峠を超えて18㎞の道を、13番札所の大日寺まで7時間半かけて歩いた。大日寺徳島市内にあるので、一番札所からぐるっと回って市内に戻ってきたことになる。

▶下の写真は、玉ヶ峠の少し先から見た四国の山並みである。写真を撮った場所の近くに民家がポツンとあって、年寄りの夫婦が日向ぼっこをしていた。自給自足なのか、買い物はどうするのか・・・全く想像がつかない異次元の生活ぶりに見える。Yさんは、「あの夫婦も若い時があったと思うが、子供ができたらどうしてあそこで育てたのだろう」としきりに首をひねっていた。
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▶それにしても、今日のコースは、峠を超えてから長いダラダラ下りがあり、川筋に出てからは、強い日差しの下を車が走る舗装道路を大日寺に向かって延々と歩かなければならず、昨日とは違った意味でシンドイものがある。

▶飲み物の自販機はあったが、朝から5時間歩いても食堂は一軒もない。お腹がすいたYさんは、道端に実った柿の実を一つちぎって食べる。私はいらないよと断ったが、彼は強引にもう一つちぎって、私に渡してくれた。「これであなたも共犯者だ!」というセリフが笑える。この柿は思ったより旨かった。この日は弁当を持って来ていないので、大日寺の直前にあるセブンイレブンまで、柿一つで歩いた。

▶一番の問題だった左膝の痛みは、何とか我慢できるレベルで保ってくれた。足は長距離を歩くと全体が痛くなるが、これは慣れの問題で何とかなりそうだ。4日目になると、身体の方にもようやく折り合いをつけられるようになった気がするが、明日には千葉まで戻る予定。

▶遍路宿と寺でかかる費用は、全て現金払いなので、持参した現金がそろそろ底をつきだした。そこでコンビニを探すのだが、これが遍路道沿いには、ほとんど見つからない。あるのは郵便局で、遍路には郵便貯金を利用するのがいいことが分かった。今日は大日寺の近くにかろうじてあったセブンイレブンをみつけて現金を手にできたので助かったが、今時キャッシュでないとダメなのが遍路業界です。しかし、遠くにセブンイレブンの看板を見つけた時、私とYさんは思わず走り出しそうだった。身体は全く言うことを聞かなかったけれど・・・。

▶この日の宿は実は16番札所の観音寺近くだった。私は、翌日午前中に比較的近い17番井戸寺の参拝が終われば、そのまま徳島空港から帰る予定なので、今日中に16番まで無理して回っても、翌日の時間が大幅に余るだけになってしまう。14時半に13番の大日寺が終わったところで、宿に電話で相談すると、それなら14番~16番は明日に回してはどうかということになり、同行のY さんと別れて、私だけ迎えにきた宿の車に乗って、午後3時に宿に入った。翌日はまた13番大日寺まで戻ってから(※これも宿のサービスで車で送ってもらう)、再び歩きを再開することになる。

▶さて、泊まった宿で再び一緒になったYさんと、夕食をとりながら出た話の内容が傑作だったが、現在スマホでこれを書いているので、長過ぎて書ききれない。帰ってからパソコンで書こうと思います。