マイトレーヤの部屋から

徒然なるままに、気楽な「男おひとりさま」の日常を綴っています。

令和5年のパリ一人旅(3)

▶時差の影響か、昨晩は夜中に一度目が覚めてしまった。その後また眠ったので起きたのは午前8時近かった。今日はパリ郊外のベルサイユ宮殿を観光する予定だが、疲れもあってかベッドからなかなか起きられない。一人だから予定などどうでもなるものの、せっかく計画を立てているのだから、少し遅くなってもやはりベルサイユに行くことにしようかと考える。泊まっているホテルは、ベルサイユに電車1本で乗り換えなしで行ける絶好のロケーションにあるので、これを生かさない手はない。

▶駅はホテルから僅か2分だ。朝食はどうしようかと思ったがまず駅に行くと、5分後にベルサイユ行きの列車があるとの表示が出ている。それならまずこの列車に乗ってベルサイユまで行ってしまおうと思い、ホームに上った。いつも切符については苦労するのだが、昨日駅でNavigoという1週間乗り放題のICカードを買ったので、切符を買う必要はなくなった。もう恐いものはない。ベルサイユはこのカードが使える圏内にあるのも確認済みである。

▶ベルサイユ行きの列車は、2駅前のターミナルであるサン・ラザール駅始発の下り列車である。パリ郊外にもビジネスの拠点があると見えて、ホームには多くのビジネスマンがこの下り列車の到着を待っている。ところが、すぐに来るハズの列車が来ない。数分の遅れはパリでは日常だろうと思いながら待っていると、10分経っても20分経っても列車は来ない。

▶さすがのパリジャン、パリジェンヌにも動きが出始めて、スマホで連絡したりしている。事情が分からない私はただ待つしかない。駅の電光掲示板にはフランス語で状況が書かれているが、私は読めない。しかしトラブルがあったのだけは間違いなさそうだ。フランス人は我慢強い。待つこと1時間、やっと一本の下り列車が到着したのでホームの客がぞろぞろ乗り込む。

▶しかし掲示板の表示にはベルサイユ行きとの表示が出てなかったので、隣にいた人にこの列車はベルサイユに行くかと英語で尋ねると、即座にノーと答えられてしまった。列車の扉が締まり、ホームには私を含めて数名の人だけが残った。既に時刻は10時を大きく回っており、さてどうするかと考える。仮にこの後に遅れてベルサイユ行き列車が到着しても、今からでは時間がとても中途半端だ。私は今日のベルサイユ行きを諦めた。

▶パリ市内の観光は、昨日のルーブル美術館以外はこれからなので、行きたい所は山ほどある。この間、サン・ラザール行き上り列車も完全にストップしていたが、やっと一本列車が到着したので、これに乗り込んだ。5分後に到着したサン・ラザール駅は、ベルサイユ方面に向かう心配顔の観光客でごった返している。皆さん被害者のようだった。フランス国鉄よ、しっかりしてくれ‼️

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▶ということで急遽パリ市内の観光に切り替えて、最初に向かったのはアンヴァリッド。巨大なドームを持つ教会だが、もともとはルイ14世が負傷兵の為に建てた別棟があり、そこは現在戦争博物館になっている。しかし、私の興味はドームの地下にあるナポレオンの墓だ。赤い大きな石棺が安置されてある。中身はナポレオンの遺骨とのことだが、でかすぎる。フランス人はでかいのが好きだ。
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アンヴァリッドを出てエッフェル塔に向かって歩く。途中のカフェでコーヒーを飲んで休憩。一緒にいただいたクロワッサンが絶品だったので、やっと腹の虫も治まった。

▶パリのシンボルはやはりエッフェル塔だ。東京タワーと異なり、エッフェル塔に向かって真っ直ぐに緑の公園が1㎞近く続いているので、ここを歩いて行くことができるのがいい。近付くに連れて、その威容に圧倒されるが、エッフェル塔が美しいのは、やはり遠くから見たときのようだ。エッフェル塔の脇を抜けて更に真っ直ぐ行くとシャイヨ宮にぶつかるが、ここのテラスから見えるエッフェル塔はおすすめだ。
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▶そこからメトロを使って凱旋門に行った。ここもパリの名物だが、現在は中に入れない。凱旋門に上ってシャンゼリゼ通りを眺めるを楽しみにして来たのだが、いささか残念だった。

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そこからシャンゼリゼ通りを下って行く。今回はシャンゼリゼでランチをとるのも楽しみだったが、こちらはラザルスという店で実現した。

▶こちらのムール貝とビールのランチはご機嫌だった。ニンニクと塩味が効いたムール貝が、大きな鍋の中に100個くらい入っていて、パンと一緒に食べると最高だ。冷えたビールもこれに合う。しかし、なんと言っても場所がいい。ここでは料理が出てくるまで待たされたが、待つ時間もご馳走でした。
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▶時刻は2時過ぎだったが、十分満足したので、その後はどこにも寄らずにホテルに戻った。