マイトレーヤの部屋から

徒然なるままに、気楽な「男おひとりさま」の日常を綴っています。

四国遍路日記(2の9)

▶第2ステージ最終日。昨日、無理をしてホテルから更に10㎞先まで歩き鉄道で戻ってきたので、今日はこの10㎞が貯金となっている。具体的には、朝7時過ぎの安芸駅発の列車で10㎞先の和食駅まで行き、そこから歩き出すことにした。

▶昨日は2時間以上かけて歩いた道を、平行して走る鉄道はわずか10分で通り過ぎるのだから、最初に鉄道を見た人の驚きが分かろうというもの。まあしかし、こういった手法があるというのも、一緒に泊まった別の遍路さんから教わったのだが、ある種の知恵と云うべきか・・・。

▶余裕があるので、海沿いのサイクリングロードを海を見ながら歩く。ウミガメの産卵場所になっている海岸で、2隻の漁船が波打ち際で海岸に平行するように共同で網を引いていた。投げ釣りをすれば届く程の距離なのだが、どんな魚が獲れるのだろうか。
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▶10㎞の余裕は貴重で、結局予定よりかなり早く昼過ぎには高知空港まで到着しそうな勢いとなった。帰りの便は16時25分発なので、時間が残り過ぎる。そこで、香南市にある28番札所の大日寺まで打ってから空港に向かうよう急遽変更した。予定にはなかった大日寺という寺は、実は四国には幾つかあって、既に回った寺もあるが、香南市のこの寺は山門脇に紅葉が植栽されていて、何だか京都の寺を訪ねたような気分になった。
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▶偶然と言えばそれまでだが、私の今回の最終札所の打ち終わりを見越したように、友人3人から別々の用件で相次いでメールや電話がスマホに届いた。心が洗われた?遍路旅から一瞬でシャバの雰囲気に連れ戻された気分だが、それぞれの友人達の顔が浮かんできて、悪い気分ではなかった。