マイトレーヤの部屋から

徒然なるままに、気楽な「男おひとりさま」の日常を綴っています。

四国遍路日記(7ー1)

▶春になったら昨年10月以来中断していた四国遍路を再開するつもりで高松の天気動向を見ていたら、来週は絶好の陽気が続くとの予報を得た。昨日のことである。実は前後のスケジュールから13日以降の日程がベストなのだが、再来週に好天が続く保証はない。あれやこれや考えた末、思いきって5日からの四国行きを決断した。すぐに高松行きのフライトを予約できたから良かったが、いかにもせわしない。ただ小回りがきくのが一人隠居生活の身のありがたいところだ。

▶この四国遍路は、妻が亡くなって2年が経った令和3年10月に発願したもので、既に6回の区切り打ちを終えている。これまで徳島、高知、愛媛路を約1100㎞近く歩き通して、やっと讃岐の80番札所国分寺まで到達した。四国往復の日程まで含めると、既に50日以上は費やしたことになるから、我ながら頑張った方だろう。残るはあと8ヵ寺のみ。ゴールは近い。

▶ということで、今朝早く東京に住む娘の家から千葉の自宅まで一度引き返し・・・実は昨日は以前からの約束で娘の家に泊まることになっていた・・・最後の準備を整えて午前10時半過ぎに家を出て羽田に向かった。さすがに7度目ともなると、事前準備にかける時間は当初と比べても圧倒的に短くなっている。12時過ぎに羽田に到着。予定通り13時15分発のJAL481便高松行きに搭乗する。機内は半分程度の搭乗率で思ったより空いていた。f:id:Mitreya:20230305195416j:image
▶3月5日の高松は快晴だった。空港からリムジンバスに乗り継いで50分で高松駅に到着。そこから観音寺方面行きの予讃線の各駅停車で前回最後の国分駅まで行く。しかし実際に降りたのは、一つ手前の端岡駅。実は今回、高松出身の私の友人のT氏の実家が端岡駅近くにあることが判明し、彼から遍路で国分駅に行くなら是非近くの自分の実家にも寄ってくれと言われていたからだ。

▶午後4時過ぎに端岡駅に降りる。そこから10分程歩くと目指す彼の実家が見つかった。その家は、彼が40年以上前に育った家なのだが、実際は彼が高齢の母上の為に最近建て替えた新築の平家である。残念なことに、その母上は病気で現在は病院暮らしとのこと。せっかくの新築の家が住む人もない状態でそこにポツンとあった。彼の母上もかなりの高齢のはずで、田舎の家の建て替えを決断した彼が現在の状況を複雑な思いで見ていることが容易に想像できる。夕方が迫ってきたので、写真を何枚か撮って引き上げることにした。


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▶今晩泊まる予定の宿はJR 国分駅近くだが、歩くと50分はかかりそうだ。タクシーの利用も考えたが、端岡駅の下りの時刻表を見たら4時39分の普通電車があったので、それに乗って国分駅まで行くことにする。宿に着いたのは5時前で、昨年10月の時と全く同じ時刻だった。宿のおかみさんが変わらず暖かく迎えてくれた。さあこれから、最後の遍路が始まる。