マイトレーヤの部屋から

徒然なるままに、気楽な「男おひとりさま」の日常を綴っています。

令和5年のパリ一人旅(1)


f:id:Mitreya:20230608131634j:image
▶6月4日の日曜日からパリに来ている。今回の旅行の経緯については、1ヶ月ほど前にこのブログにも書いている通りだが、何せツアーではなく純粋に個人旅行で来ているので、戸惑うことが多い・・・と言うか、戸惑うことだらけだと言った方が正確だろう。それでも何とか無事にホテルに入り、昨日はほぼ終日ルーブル美術館で過ごすことができたのだから、滑り出しとしては順調だろう。ただ、初日から問題はあった。

▶パリへのフライトはすこぶる順調で、私は久しぶりの国際線フライトを満喫することができた。到着したのは4日午後3時過ぎで、予定より25分早い14時間半の空の旅だが、北極海からグリーンランドを横切って、最後はイギリスを北から南に縦断してパリに入るコースだったのはいつになく面白かった。私は映画など見ることもなく、起きている時は終始個人用画面でフライトマップばかりを見ていた。
f:id:Mitreya:20230606141024j:image

▶シャルルドゴール空港は、パリから30㎞ほど北西に位置しているので、空港からパリ市内に入るには、通常は鉄道か専用バスで行く。前回フランスに行った時は、空港からパリへは行かずに、TGV (新幹線)を使って直接リヨンに向かったので、今回のようにRER(パリ近郊線)を使ってパリ市内に行くのは初めてである。ターミナルの案内表示にしたがって鉄道駅に行き、慣れない券売機で四苦八苦しながら切符を買った。因みにクレジットカードが使えます。

▶パリ行きのホームへ向かうと、入り口に黒人のスタッフが2人いて制止された。何とパリ行きの便は本日は休止しているとのこと。英語で理由を尋ねるもらちが明かず、周囲の欧米人旅行者も諦め顔だ。この買ってしまった切符はどうしてくれると聞いたら、バス便で使えるというので、振替輸送なら仕方ないと思いパリ行きのバス発着場所を探して行った。

▶バス停に行くと多くの観光客が列を作っていたので、パリ行きのバスであることを確かめて最後尾に並ぶ。ところが、彼らと話をしていると振替輸送であるような感じはしない。それならバスのチケットを再購入しないといけなくなる。しかし既に長い行列の中程にいたため、抜け出すのも難しそうだし、鉄道スタッフが切符は使えると言っていたことを思い出して、そのままバスを待った。

▶やっとバスが到着して順次乗車を始める。私は鉄道切符を提示してこれで乗車できるか運転手に聞くと、即座にできる訳がないという顔で拒否された。乗るならクレジットカードでここで払えと言われるので、後続の人に遠慮しながらもカードで2~3度機器にタッチするも全く反応はない(・・それはそうだよね)。カードは使えず、さあ困った。どうする家康とはこのことだ。車を降りて出直すか。すると運転手がやおら私の手から鉄道切符を取って目の前で二つに破いてしまった。驚きの一瞬。すると「いいから乗れ」と彼は目で合図した。

▶ということで、私は鉄道切符で専用シャトルバス(ロワシーバス)に乗って・・実際は無賃乗車だが・・パリのオペラ座前までやって来た。運転手の機転に助けてもらったのは不幸中の幸いだったが、話はこれで終わらない。

▶次にそこから国鉄のサンラザール駅まで行き、更に2駅ほど電車にのる必要がある。Googleマップが使えない中、まず近くのサンラザール駅まで行くのに一苦労。そのサンラザール駅は東京駅と同じように長距離列車の発着駅となっていて、今度は近郊電車の切符の買い方が分からない。周囲の人に券売機の使い方を聞くもらちが明かず、最終的には緑の窓口ようなところで、必死で2駅先の切符を買ったが、3.1ユーロだったのは笑える。

▶そこから電車にわずか5分乗って降りたのが目的地のクリシー・ルヴァロワ駅で、時刻は既に午後7時を回っていた。駅から140メートルのホテルにチェックインした時は、正直安堵の吐息をついたのでした。計画通り最初の鉄道に乗れたら、これ程苦労することはなかったと思うものの、旅は人生と同じで予定通りには進まないもの。誰かが敷いたレールの上を走るのは楽かもしれないが、面白みにかける。それを再確認するだけでも一人旅に出てきた価値はあると思った1日だった。因みに、妻と二人ならこういう旅はできません。

▶6月のパリは、10時近くまで明るい。当日はホテルを出て、ベトナム料理の店でベトナムビールを飲みながらベトナムそば(フォー)を食べて、近くのコンビニで水を買って帰った。まだ十分に明るかった。パリにはエスニックの店も多いのです。