マイトレーヤの部屋から

徒然なるままに、気楽な「男おひとりさま」の日常を綴っています。

ナポリ最後の日


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▶春先のイタリア中部の天候は不順で、晴れていると思うと突然雷雨が襲ってきたり、逆に雨が見るみるうちに上がって、美しい青空が現れたりする。11日の月曜は実質的にナポリの最終日だったが、朝目覚めて部屋のカーテンを開けると、外は雨が降っていた。

▶昨日ポンペイに行ってきたので、何やら一仕事終えた感じで、元々この日は予備日として取って置いた日でもあるので、気分的にゆっくりしている。天気が良ければヴェスヴィオ山に登山電車を使って登るか(※その後調べたら登山電車は無くなっていました)、あるいはソレントにでも足を伸ばすつもりでいたのだが、この雨ではそうもいかない。部屋で溜まっているブログでも書こうかと覚悟を決めた矢先に、雨が上がってきた。

▶予報を確かめると相変わらず良くない。やはり遠くに出かけるのはやめて、ナポリ市内の良さそうな所でも行ってみようかと思い、急遽準備して出かけた。目指すは、ナポリ市内の西側にある小高い丘で、ここにはナポリ市内を見渡すように聳えるサンテルモ城と、隣接するサンマルティーノ美術館がある。行き当たりばったりだが、こういうのも悪くない。
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▶行く途中に、サンタ・ルチア海岸にある名所の卵城に立ち寄った。海岸に立つ要塞で、ここから海越しに見るヴェスヴィオ山の景色が良い。工事中の為中には入れないが、それでも入口に通じる正面道路からの景色はなかなかのものだった。青空が出てきたので何だか全てが美しく見える。ヨットハーバーまで降りて行ったが、地中海に停泊しているヨットも実に絵になりますな。ナポリの海はとても澄んでいた。
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▶卵城を後にして丘に登るフニクラーレ(登山電車)の駅まで歩く。フニクラーレと言えば思い出すのは「フニクリ、フニクラ」の唄で、あの唄はナポリ民謡だったかと納得。香港のビクトリア・ピーク程ではないが、気持ち良くケーブルカーで丘を登った。

▶終点のモルゲン駅を降りて少し歩くとサンテルモ城が見えてきた。近くで見るととんでもない迫力で迫ってくる。

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ここでの目的は、城の上から眺めるナポリの景色で、城の見学などさて置いて、屋上まで一気に登った。期待に違わず、ここから見るナポリとヴェスヴィオ山は最高と言っていいだろう。嬉しさのあまり必死で写真を撮りまくったものの、後で見たら全て同じような写真だった。
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▶景色を十分堪能したあと隣接するサンマルティーノ美術館に行ったが、ここで突然空が暗くなり雨が降ってきたから、ナポリの天候は怖い。これ幸いと美術館に入場したが、実にラッキーだった。この美術館は、修道院を改修して美術館にしたもので、国立美術館でもある。見どころは18世紀頃のナポリの風俗を人形で表現した「プレゼービオ」で、この説明は以下の写真を見てもらった方が早い。

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▶美術館を出る頃には雨も上がったので、フニクラーレで山を降りてからは、ナポリの下町をぶらぶらしながら宿舎まで戻った。ナポリに入った時の自分の評価は、決して高いものでは無かったが、こうして過ごして見ると、なかなか味わい深い街であることが分かってくる。美術館もいいが、こうしてぶらぶら街歩きをするのも悪くはない。
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ナポリ最後の夜だったので、駅前のホテルのレストランで食事をした。ここで食べたアサリのパスタは、イタリアで食べたパスタでは最も美味しかった。やはり良いレストランの食事はそれなり旨い。
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