マイトレーヤの部屋から

徒然なるままに、気楽な「男おひとりさま」の日常を綴っています。

新型ネットテレビを買いました


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▶昨年11月にテレビを買い替えた。それまで使っていたのは日立製の録画機能つきの液晶テレビで、映像を見るには全く差支えはなかったが、なにせ10年近く前の製品なので、ハードディスクの録画容量が250ギガと小さい。従い、新しく録画しようと思うと、撮りためた別の映画や番組を消去しなければならず、その面でいささか煩わしさを感じていた。

▶対策として、外部録画装置を増設して乗り切ることも考えたが、我が家のテレビは、居間の飾り棚に専用のスペースとして設計された場所に鎮座しているので、残念ながら周りに増設機器を置くスペースが殆どない。無理に録画機器を押し込もうとすると、今度はテレビ周りが機器や配線で雑然としてしまい、せっかくテレビ用のスペースとして設計した飾り棚が台無しになりかねない。

▶一方、世の中では技術の進歩でテレビをインターネットにつなぐことが簡単にできるようになり、ネット経由で好きな時間に映画やYouTubeを直接テレビの大画面で見ることが当たり前となってきた。従い、新しくテレビを買い替えるなら、ネット接続機能(※アンドロイドテレビというらしい)があることは必須である。どうせなら、映像が素晴らしく美しいと言われている有機ELテレビ(液晶よりも機器の奥行が薄く、壁掛けに適している)にするというのもありそうだ。

▶ということで、色々な希望をテンコ盛りにして検討を始めたのだが、すぐに分かったことは、録画機能付きテレビを販売しているのは、パナソニックPanasonic)とフナイ(Funai)の2社だけだった。ヤマダ電機の店員に理由を聞いたら、殆どのメーカーは自社の録画機器を別に売りたいからでしょうと教えてくれた。そういえば、パナソニックも録画機能付きテレビはマイナーな扱いだ。ネット接続機能は、ある価格帯以上なら付属しているので問題はなかったが、画面を有機ELか液晶にするかはかなり迷った。

有機ELテレビは数年前に液晶を凌駕する高価格テレビとして発売されたが、最近は価格もこなれてきている。液晶と異なるのは、画面自体が自発光するので、色の再現性が更に良いと言われている。一方、液晶も4K・8K技術の進歩で画面の鮮やかさは進んでおり、解像度に差異がないとすると、店頭で少し離れて見る限り、有機ELか液晶かは俄かには区別ができないほどだ。

▶本質的な差異としては、有機ELは黒の色調が漆黒なのに対し、液晶は黒がバックライトの影響で僅かに明るく見えてしまう点だ。従って、映画の夜の場面などは、暗闇のリアルさを再現する点で有機ELが勝る。一方、バックライトで光る液晶は、有機ELと比べて光量が豊かなので、昼間の室内で通常のテレビ放送などを見る限りにおいては、液晶の方が見易い、ということのようだ。ただ、言われる程の差を実感できるかどうかは別の話。私が店頭で見た感じでは、僅かに有機ELの画像にメリハリがあったような気がするが、流している画像は、そのテレビが得意とする特別な画像とのこと。

▶ということで、あれやこれや楽しく迷った末、55インチの録画機能付き液晶アンドロイドテレビにすることに決めた。いままでのテレビは42インチだったので、55インチはサイズが気になったが、新しいテレビは55インチでもベゼル幅が小さいので全体のサイズアップは僅かである。あとはパナソニックかフナイかだが、機能的には殆ど差がないのだが、なぜかパナの価格が3万円以上高いのはブランド力の差だろう。一方、フナイのテレビは、契約でヤマダ電機の販売ルートでしか買えないという制約がある。

▶結局、フナイにすることにした。私はブランドにこだわらないし、フナイの評判を調べたが、米国市場ではトップの販売実績があるので、技術的には全く問題はないと判断した。ヤマダ電機の店頭で、店員に価格を聞くと約14万円。これでもパナより3万円以上安いが、ネットでは更に安い価格が出ていると言うと、それならそちらで購入してくださいと店員に言われた。どちらもヤマダの販売ルートだが、価格に差がある理由は不明。よってネットで注文したところ11万円だった。数日後にテレビが届き、丁寧に設営もしてもらったが、たいへん有難かった。

▶このテレビで早速ワールドカップを観戦したが、42インチから55インチに画面が拡大したので、迫力は倍増だ。録画容量は1テラバイトと以前のテレビから4倍になった。映画なら100本以上は楽に録画できそう。チューナーも2つついているので、裏番組録画も可能となった。もちろん、4Kも視聴できるし、なによりネットに無線でつながっているのがいい。早速アマゾンプライムビデオ(月間500円)を契約したが、昔の白黒映画がいつでも見放題なのが嬉しい。

▶テレビを買い替えてから3ヶ月が経ったが、現在までのところ、極めて満足している。朝のテレビ番組以外では、殆ど全て録画した番組を見る習慣が定着した。NHK大河ドラマも録画して見ている。なぜなら、日曜の夜は近所の行きつけの居酒屋で酒を飲むことが多いからだ。このテレビのおかげで、生活時間の自由度が格段にあがった。最近では、アマゾンの映画に加えて、You Tubeでカルチャー番組を見る機会が増えた。仏教の番組や数学の番組が面白い。

▶唯一問題点があるとすれば、読書する時間が減ったことだろうか。年末に勢いこんで松本清張全集や世界文学全集を購入したが、残念ながら年明け以降こちらには殆ど手がつけられていない。それにしても、この機能のテレビがこの値段で買えるというのは、日本経済(あるいは電機産業)の強さを表しているというべきか、弱さを表しているというべきか。いずれにせよ私にはありがたい話ではあるが・・・複雑な気分だ。